焼肉きんぐ、アプリ1078万件超の情報漏えい 対象項目と利用者への公式案内を整理

焼肉きんぐ津島店の店舗外観 テクノロジー

トップ画像:円周率3パーセント / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

「焼肉きんぐ」の公式アプリで、1078万8963件の会員情報が漏えいした。運営する物語コーポレーションが10月5日に発表したもので、対象は会員番号、アプリに登録した氏名、メールアドレス、電話番号。同社は、防御措置を講じたうえでアプリのサービスを続けていると説明している。登録した情報のどこまでが対象なのか、利用者には何が案内されているのかを、公式発表と報道をもとに整理する。

10月2日に不正アクセスを確認、3日に漏えい判明

物語コーポレーションの発表によると、第三者による会員管理システムへの不正アクセスを確認したのは10月2日。通信を遮断し、防御措置を実施した後、3日に会員情報の漏えいを確認した。5日に経緯と情報の範囲、今後の対応を公表している。

アプリは防御措置のもとで提供を継続。他ブランドの公式アプリにも同様の対策を講じており、そちらでは情報漏えいなどの事実はないと説明した。発表時点では、流出した情報が不特定多数に公開された事実や、不正利用された事実も確認されていないとしている。不正アクセスが可能になった詳しい経緯は調査中だ。

漏えいした項目と対象外の項目を分けて確認

同社の説明では、アプリに登録されたすべての種類のデータが漏えいしたわけではない。INTERNET Watchの報道でも、対象項目と対象外の情報が分けて示されている。

  • 漏えいした情報:会員番号、氏名(アプリ登録名)、メールアドレス、電話番号。
  • 漏えいしていないと説明された情報:ログインパスワード、生年月日、性別、郵便番号、保有ポイントを含む店舗利用履歴。
  • 同社が保持していない情報:クレジットカードなどの決済情報。

連絡先情報の漏えいと、アプリのログイン情報や決済情報の状況は、区別して把握する必要がある。現在の被害範囲については、会社が公表した項目を基準に確認できる。

数字で見る規模:登録件数の約99.8%

発表されたユーザー登録数は1080万8784件、漏えい件数は1078万8963件。後者を前者で割ると約99.8%になる。差は1万9821件で、登録件数のほぼ全体に及ぶ規模だ。ここでの単位は会社が公表した「件」であり、実際の人数やアプリのダウンロード数とは分けている。

アプリの利用規模については、同社が8月21日のプレスリリースで会員数1000万人突破を発表していた。その記念企画は9月1〜15日に実施され、食べ放題を利用して会員証を提示した人の中から、抽選で来店ポイントを付与する内容だった。今回公表された登録件数とは集計時点も表現も異なるため、単純に差し引いて会員の増加人数を出すことはできない。

予約と来店特典を備える公式アプリ

Google Playの運営会社による説明では、公式アプリは店舗の順番待ち受付や日時を決めた優先案内予約、予約状況の確認に利用できる。会員登録にはLINE IDまたはメールアドレスを使う。来店回数に応じて階級が上がる「焼肉ポリス手帳」、階級別の特典、誕生月のクーポンといった機能もある。

日々の予約から来店後の特典までをまとめた会員向けサービスであり、今回の発表は、その会員管理システムに関するもの。利用者が確認したい対象情報やサービスの状態も、アプリについての公式案内で示されている。

公式が案内する注意点と問い合わせ先

物語コーポレーションは、漏えいした連絡先などが、なりすましやフィッシングに使われる恐れがあるとして、不審なメール、SMS、電話への注意を呼びかけた。身に覚えのないリンクや添付ファイルを開かないこと、同社がパスワードやクレジットカード情報を尋ねることはないことも案内している。

情報処理推進機構(IPA)も、送信者や文章だけで本物か判断しにくいメッセージについては、そこに書かれたURLや電話番号を使わず、公式サイトや公式アプリで確かめるよう勧めている。今回の発表に関する確認は、下記の運営会社のお知らせから行える。

  • 発表に掲載された公式アプリ専用コールセンター:0120-795-775
  • 受付:10時〜18時、土日祝日を含む

同社は開発会社や関係会社と対策・監視体制を強化し、個人情報保護委員会への報告や警察への被害届などの対応を進めている。今後の確認点は、原因調査の結果と追加の公式案内。詳細が公表された際は、判明した事実に基づいて状況を確かめたい。

参照した情報源

記事内の情報は2026年10月5日21時(日本時間)時点のものです。

タイトルとURLをコピーしました